関東初出店となる「中華そば 金ちゃん」が、今年2月に八千代市役所前にオープンしました。
この「中華そば 金ちゃん」の本店は、山形県南陽市の宮内。
丁度、日本列島の中心線上に位置するあたりで、もし関東から向かうなら、東北自動車道の福島飯坂ICを降りて、栗子峠を越えて米沢市を経由しながらさらに北へ走り抜けた先の・・・とにかく、アクセスしにくい場所。
その地域でも、さらにナビに出ないような僻地に構える金ちゃん本店ですが、週末にもなると午前11時には車がどこからともなく集まり出し、こんな場所で行列になるほどの盛況振りなんだとか!
創業者の金田さんの口癖は、「シンプル イズ ベスト だべぇー!」
その意思を引き継ぎ、修行を終えた店長が八千代で出すその一杯。
味わってきました!
↓ 八千代市役所隣りの八千代市福祉センター側の道路沿い。八千代大和田新田郵便局の向かいあたりにあります。
↓ 駐車場は店舗裏手。左隣りにある家族葬のファミーユとの間の砂利道を進んで、すぐ右手奥に6台用意されています。
この建物自体は、以前から飲食店が何度か入れ替わってるのですが、今回はカウンターテーブルを設置した程度で、ほぼ手を入れずに利用されているそうです。
和風の照明が印象的な落ち着いた店内は、女性にも気軽に入りやすいくらいオシャレな雰囲気!
お店の看板などを手掛けたのが、村上にある「やちよ絵手紙の森美術館」でお馴染みの瀧下白峰先生だそうで、ランチョンマットにもそちらの絵手紙が使われているこだわり様。
シックなカフェだと思われてもおかしくないくらい?!
↑ 入口に食券販売機があるので、購入してから席へ向かいます。ちなみに水はセルフサービス。
カウンターに8席、テーブル席が1つ、そして奥には座敷テーブルが3つ用意されています。
この日はなび家全員で食べに行ったのですが、座敷があるから3歳の次男も無理なく座れます。しかも有り難いことに、メニューには「子供中華そば」が用意されている!
ファミリー層の来店はもちろん、ランチ時には子連れママグループが見えることもあるんですって。毎度のことながら、本格的なラーメンをいただける子供連れOKな店は、本当に貴重な存在です。
金ちゃんラーメンのメニューは、いたってシンプル。
醤油ベースの「中華そば(650円)」か、「みそらーめん(750円)」のみ。
それぞれ自家製チャーシューがたっぷり6枚乗った「(みそ)ちゃーしゅーめん」もあります。
今回は、なび夫さんがちゃーしゅーめん(800円)、私はみそらーめん(750円)、なび長男が中華そば(650円)、そしてなび次男が子供中華そば(350円)を注文しました。
↑ 紹介冊子。テーブルに敷かれている瀧下むつ子先生の絵が、何ともほっこりします。
それぞれの座席には、金ちゃんの由来と題した紹介冊子が置かれているのですが、それによればラーメンを手掛けている方は、もともと長野で蕎麦屋をしていたんですって!わけあってラーメンの道へ進むべく修行をし直されたのですが、自家製手打ち麺の仕上がりに蕎麦の経験が生かされているそうです。
季節によって、微調整しなければならない加水量の加減はお手のもの!
繊細な感性が、種類は違えども同じ「麺」に反映されているようです。
また、ラーメンの湯切りにもちょっとこだわりが。
大勢の方が見えるときは、やはり時間の関係でお馴染みの深ざる(テボ)で対応せざるを得ないそうですが、出来るだけ大鍋に麺を泳がせて平ざるで湯切りをするんですって。
時間は深ざるよりかかるようですが、麺の粉も釜に泳がせるほうがよく落ちて食感が良いようです。お昼前など、空いている時間帯が狙い目?
↓ 蕎麦屋の経験が、難しいと言われている平ざるの扱いにも生きているようです。
そうこうしているうちに、まずは中華そばが到着!
一見すると、喜多方ラーメンとか、東京ラーメン的な見た目で、そのイメージで口にしたものだから“スープのギャップ”に驚いた!
穏やかな優しい、ふんわり甘みのある味わいで、どこにも魚介独特ののどにひっかかるような風味がないんです。しかもこんなに見た目がサラサラっと透明なスープなのに、どこから来たんだ?!この深いコクは?!
さらに、思いのほかしっかりと絡む、パンチの効いた脂が舌に広がりました。
聞けば一切魚介は含まず、動物だけでスープを作っているんですって!
麺は縮れているように見えますが、自家製ストレート麺をゆでるときに握って縮れさせているそうです。
この辺りで食べなれている麺と比べると、若干柔らかめに感じますが、これは山形独特の食感でもあるとか。
『山形は“のどごし”がかなり重視される地域性で、もっと長めにゆでるのが一般的なんです。「柔らかい」のと「のびてる」のは違う!ということなんですが、やはり関東ではやや固めが好まれますから、やや短めに仕上げています。』
↓ なび夫さんが注文したちゃーしゅーめん。レンゲをゆっくり差し込むと、表面の脂ばかりすくってしまいバランスが悪いので、さっとスープを持ち上げるのが美味しく頂けるコツ!
↓ チャーシューは濃いめのしっかりした塩味がついていて肉厚。そこまで脂っぽくとろりとしたものではなく、柔らかいながらも食感が残っているタイプです。
この中華そばは、今のところ特に年配や女性の方に受けが良いとか。
(若い男性層には、0か100かくらいに評価が分かれるみたいです。0の方曰く、豚骨白濁の家系ラーメンが恋しくなるようで・・・私からしたら、十分これでもパンチが効いてるんですけれどね。)
↓ 子供中華そばの人気も上々!次男は平らげました。食の細めな長男は珍しく「おいしい!おいしい!」とスープも好んで飲んでいました。
私が頼んだみそらーめんも斬新だった!
みそらーめんって、失敗すると「味噌汁」ラーメンが出てきちゃうんですけれど、ここのベースはあくまで醤油ラーメン。そこに調味料として味噌が融合しているような、とにかくメインにしゃしゃり出ていないのです。
↓ 味噌が良い塩加減をプラスしていて、スープのうまみを邪魔しません。
具材にも目新しさが光ります。
味噌ラーメン=もやしのイメージなんですが、野菜は長ネギの輪切りくらいで中華そばと変わらず。
ただし、こちらには青のりが振り掛けられておりまして、この磯の香りとコーンの甘みが、中華そばよりややキリッとしたスープに映えるのなんのって。
ラストのスープの味変えのために辛みそもついてくるんですが、これは山形ではメジャーなようです。
間違っても全部一気に入れないでくださいよ!
ちょっとで抜群の辛さを発揮します。
そうそう、山形では麺の量にも違いがあるようで、あちらでは200gが平均的なんですって。
関東では150〜180gと言われていますから、かなりのボリューム感ですよね!
ちなみにこのお店では180gにしているということですが・・・この一杯、私には結構ハード。たらふく食べたー!!という大満足感が味わえます。
なび長男は一杯食べきれず、なび夫さんが1杯半をなんとかギリギリ完食!
今後は麺の硬さを「柔らかめ or 硬め」で、油の量を「多め or 少なめ」で選べるようにしたいとか。
ほかの要素も、皆さんの感想を伺いながらさらに微調整を重ねて、より好まれる味に仕上げていきたい!と意気込んでいらっしゃいました。
見た目に騙されることなかれ!
あっさりと見せかけて、ものすごいコクの深さとスープのまろやかさ、つるりもっちり食感の麺がリピーターをバンバン増やしそうなこの一杯。
ぜひお試しあれ!
●中華そば 金ちゃん 047-481-1157
千葉県八千代市萱田町592-3
【営業時間】11:00〜14:30、17:30〜22:00(LO 21:30)
【定休日】火曜日(祝祭日の場合、翌日休み)
※2013年5月から定休日が火曜日に変わりました。
【駐車場】有り/店舗裏に6台
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